Kjell:スウェーデンの人名
今回は北欧らしい名前を。
北欧圏外の人には、どー発音していいのかわからない Kjell。男性名です。
自分の名前を外国人に発音させている、こんなビデオもあります。
ご本人は「チェルだよ」と言っているのですが、ビデオの中で他の人たちが「ノルウェー語ではシェルだよ」とか「彼はスウェーデン人だけどフィンランドで育っているし」と言っているので、たぶんご本人の発音はフィンランドのスウェーデン語式だと思います。私の知る限りでも、フィンランドでは tjugo(シューゴ)がチューゴに聞こえましたし。
というわけで、スウェーデン(ストックホルム周辺)での Kjell の発音は「シェル」です。
…こんなの読めねーよ、外国人には!
1986~92年にスウェーデンのロックバンド、ヨーロッパでギタリストを務めていた Kjell Hilding Löfbom 氏はステージ名を Kee Marcello(キー・マルセロ)としました。自己紹介で疲れたのでしょうなあ…。
Kjell はノルド系の名前で、ルーン遺跡に残っている古い形は Kætil。おそらく もとは kittel(シッテル)と同じもので、この場合「ヘルメット」を意味していたのではないか、ということです。
Kittel は英語の kettle に似ていますが、ヤカンじゃなくて大鍋です。大昔、物の無い時代には鍋もヘルメットもあまり区別しなかったんじないかなあ。
なので Kjell くんに会ったら、「鍋ちゃん」ではなく「兜くん」と呼んであげてください。
なのですが、Kjell という名前は現在人気がないようです。この名前を付けられている男性は約53000人、そのうち呼び名として使っている人が約29000人、後者の平均年齢が68歳とかなり高齢者に多い名前だとわかります。