Hanes fik

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ノッチ・デベロップメント社を共同所有に

今日、経済新聞 Dagens Industri〈現代産業〉に載っていた記事。 ゲーム・マインクラフトを所有するノッチ・デベロップメント社の 共同所有者に、旧友でモヤング社の共同設立者であるヤーコブと カールが迎えられた。

Minecraft gör miljardrockad, Dagens Industri 2014.04.09

上記の記事は途中までで「あとは紙版を見てね」になっていた。 別の新聞を探すと、続きが読めた。

Minecrafts ägare släpper in kompanjoner, Dagens Nyheter 2014.04.09

以下、一部要約して翻訳。

マルクス・“ノッチ”・パーションは、もうマインクラフトの単独所有者ではない。ヤーコブ・ポッシェルとカール・マンネも、マインクラフトの権利を所有する会社の所有者になったのだ。三人はこの新しいパートナーシップを10億クローナの配当で祝った。

大ヒットコンピュータゲーム・マインクラフトの勢いは衰えていないようだ。2011年11月に製品版がリリースされて以来、そのゲームの販売総数は4000万本近くになる。

2013年のモヤング社の売上高は20億クローナ、営業利益は8億9600万クローナだった。モヤング社はマインクラフトの権利を所有していないので、そのゲームを開発し販売するためには、ライセンス・フィーを支払わねばならない。このため、営業利益が圧迫される。このライセンス・フィーはモヤング社の最大の費用であり、年間10億クローナになる。

マインクラフトの所有権はノッチ・デベロップメント社に帰属している。モヤング社の共同所有者は、マルクス、ヤーコブ、カールの三人だが、ノッチ・デベロップメント社の株式は全てマルクスのものだ。 そして今マルクスは、モヤング社の共同所有者をノッチ・デベロップメント社の共同所有者にした。理由は、以前の状態では、緊張と利益の相反を生む恐れがあったからだ。

「自分で充分に気をつけていないと、僕がほかの共同所有者や会社に対して良くないことを推し進めてしまう可能性があるからね」とマルクスは〈現代産業〉紙あてのメールで語っている。この新しいパートナーシップへのお祝いとして、10億クローナの配当が出された。内訳は、マルクスに7億1000万クローナ、ヤーコブに2億10万クローナ、カールに800万クローナである。

わたしには会社のことはよーわからんのですが、 モヤング社の利益圧迫を抑えるためには、 ノッチ・デベロップメント社の共同所有者をヤーコブとカールにするよりも、 モヤング社にするべきなのでは?

(追記:あとで調べてみたら、モヤング社の親会社が ノッチ・デベロップメント社だった。だから、子会社のモヤングが親会社のノッチ・デベロップメントの 株を持つって無理だよね。日本では禁止されているらしいし)

かつては「自分の創造物の価値の半分をヤーコブに 譲渡したくない」とぐずぐずしていたマルクス。 それを解決するために、カールは、マインクラフトの権利が帰属する 会社をマルクスが単独所有することを提案した。

今回の変更で、マインクラフトの所有権から生み出される利益に ついては、三人のあいだで7:2:1となったようだ。 三人のモヤング設立者の関係が、新たな局面を迎えた。

(1クローナ=15.7円)